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ひまわりとマフラー
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拍手コメントをありがとうございました!
東洋医学になるとマニアックな話ばかりで申し訳ないのですが
読んでくださる方がいてとても嬉しいです。
お返事のかわりに、長くなりますが続きから生理のお話です。
あくまでもわたしからの視点で、必ずしも正ししいとは言えないのですけど
東洋医学では「100%正しい」ということはないのかもしれません。

ところで、おおやけで語るものではないかもしれませんが
体に入るものと体から出るものは重要ですからね。
いまだに友達に生理について聞くクセがなおっていません(苦笑)
でもこちらがプロフェッショナルな態度でいると、相手も案外平気なものなんですね。
白衣を着ているとなおさら。でも何かしらズルしているような気がします。

中国式の鍼(TCM)と日本鍼で、クリニックの準備をするクラスが2つあります。
どちらも患者さんを診るのと同じ設定でクラスメイトを治療しているのですが
偶然なのか、生理に関する主訴がとても多いように思います。

●避妊の薬(ホルモンを調整するため)を止めてから一年以上も生理が来ない
●生理は順調に来るが血の量が多く痛みがひどい
●生理が遅2~3週間遅れて、排卵期に出血がある、などなど。

患者さんの中でも、主訴ではないけど何かしらの問題があるという方が多く
わたしも考えてみたら、調子が悪いときでは偏頭痛や腹痛が起こります。

最初の方とはクリニックが一緒で、よく話をします。
彼女はベジタリアンでマラソンに備えて毎朝のように数キロ走っています。
体温が低く、お腹はおへその回りがとくに冷たいです。
一度腹部に吸角をしたのですが、おへその下が紫色に変色しました。
お医者さんに言わせると、運動量を減らして肉を食べなさいとのこと。
わたしも最初はそう思ったのですが、彼女は体重も身長もわたしと同じくらいなんです。
筋肉のつき方が違うのか、見た目はわたしより華奢なのですけど
わたしの場合は生理痛があって出血量が比較的多いほうです。
食生活について聞いてみると、生野菜では胃腸の調子が悪くなるからと
加熱したものしか食べないそうです。カロリーは少なめで、一日1000kcal程度。
たしかに西洋医学では、脾臓の弱い人は生の野菜や果物を控えて
加熱したもの、とくに根っこ(芋、にんじんなど)を食べるように勧めています。
酵素について学んでからは、それはどうかと考えています。
脈はギターの弦のような強さで、気と血が滞っていることを意味しています。
お腹が冷たく、吸角のあとが紫色だったことからも分かるように
下腹部が冷たく滞っているので、血が動かないはずです。
避妊の薬はもともと体を冷やすので、それを10年以上も飲み続けていれば
滞りを砕いて暖めるには時間がかかるのではないでしょうか。
6週間日本鍼灸で治療しましたが効果はなし。
生理不調は、毎月に一度に起こる起こらないかの出来事なので
半年から一年はかかると考えています。

あと、ニューイングランドのような温度が低く湿っているところで暮らしていると
脾臓(とくに陰陽のうちの陽気)が参ってしまい
食欲低下、体重増加、むくみ、寒がり、下痢などの症状が現れます。
舌はふくれていて、両端に歯の跡があり、表面が湿っています。
弱った脾臓は体のなかにある液体をうまく変えられずに
それらが数箇所(とくに下半身)に溜まってしまい、湿邪になります。
そのせいで体が重く感じられたり、おりものの量が増えたり
(これは寒気があれば白、熱があれば黄色で痒みがあります)
雨の日に頭痛がしたり関節が痛んだりと、症状はいろいろです。

さて、生理の話にもどりますが、湿気が溜まっていると遅れることがあります。
これが湿気抜きで脾臓が弱っているだけなら血の量が多く、色は鮮やかな赤です。
東洋医学では脾臓は重要で、食べ物を気と血に変える役目があるので
貧血になったり、体が重くて力が入らないことがあります。
それ以外にも血液を血管の中にとどめる役もあるので、排卵期に出血があったり
生理中に血の量が多く、そのあとにどっと疲れることがあります。

患者さんに問診をするときに、女性の方なら生理について詳しく聞くようにいわれています。

●PMS(月経前症候群)はあるか、生理痛はあるか
●血の色、血の量、血のかたまりがあるか、あれば色は何か
●生理のあとに疲れるか、それとも体調がよくなっているか

血の色が鮮やなら平常ですが、それで痛みがあったり量が少ないと寒気。
量が多く生理のあとに疲れる、食欲がない、下痢気味の場合は脾臓の弱み。
色が比較的黒い、かたまりがある、最初の1~2日に生理通がある場合は血の滞り。
それにPMSが加われば肝臓の気の滞りで、ストレスに関係しています。

ちなみに、気温の低いボストンで暮らしていると脾臓に負担がかかりやすく
甘いものを食べ過ぎたり、思い込んだりするとさらに弱まります。
だけど学生に考えすぎるなっていうのは無理ですね。
それにチョコレートはテスト前にはかけがえのない戦友ですし。
生徒の大半は脾臓が弱っているでしょう(笑)
そして学校や生活からくるストレス。

●脾臓が湿気を作り、肝臓の気を滞らせる
●それにストレスが加わって肝臓が暴れだして、脾臓を攻撃する

このサイクルの繰り返しです。手がつけられません。
わたしは今でもこれに悩まされているので
生理の1~2週間前になるとヨガの回数を増やして気の流れをよくしたり
ローフードを増やしたりと、頭痛と生理痛を抑えるようにしています。
ただし、脾臓が弱っているときに果物や生野菜を大量に食べると
消化器官に負担がかかるかもしれないので、おすすめできません。
(個人的には酵素の生きている食べ物のほうが消化しやすいと思うのですが
ローフードを試してまだ長くないので、今のところはどうとも言えません)
運動をするなり、辛いものを食べるなりして体を温めると
湿気が動いて、いつも異常に量が多くなる可能性があります。
ただ、もし血の色が鮮やかな赤で、生理が終わったあとに疲れを感じる場合は
根本的な脾臓の虚が原因になので、そこに重点を置いたほうがいいかもしれません。
体を暖める食べ物(生姜、シナモン、コショウなどの辛いもの)、芋類、棗を食べたり
あとは脾臓の流れにそってマッサージするといいかもしれません。
中でも、生理が遅れているときは三陰交と血海がおすすめです!
以下は英語のビデオですが、とても分かりやすいです。

SP6(三陰交) 
http://www.youtube.com/watch?v=hpwJpXLyY3w

SP10(血海)
http://www.youtube.com/watch?v=RnoxvcXXPM0

ストレス、PMS(イライラ、胸や腹部の張り/痛みなど)には、合谷‎と太衝をよく使います。

LI4(合谷)
http://www.youtube.com/watch?v=QxEnDnCbeww&feature=BFa&list=SPA85395577F66FAF2&index=6

LV3(太衝)
http://www.youtube.com/watch?v=FsYtzlrp1Ls&feature=BFa&list=SPA85395577F66FAF2&index=14

これらのツボはほかにも使い道があるので、調べてみると面白いかもしれません。
中でもとくに三陰交はよく使うツボで、生理不順だけでなく
脾臓が弱い疑いのある患者さんには必ず鍼やお灸をしています。
どれくらい使うかというと、患者さんの足に触ったとたんに
手がすすーっとそこに吸い寄せられるくらいにヒイキしています(笑)

長くなりました。すみません。
脈と舌を見て、いくつか質問できればもう少し分かるのですが
住んでいらっしゃるところと症状からして、脾臓の虚かもしれないというのが第一印象です。
まだまだ勉強中ですが、質問がありましたらいつでも大歓迎です(^^)
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わたしの日常生活。医学部、趣味、食べ物などについて書いています。
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